メンズファッションのボトムスとは即ちパンツの事です。
パンツの歴史は長く、その時代によって基本的構造は同じながらも微妙なバランスの違いを生み、トレンドという名の時代を移す装置でもありました。
ボトムス=下半身に着る服の事。レディースの場合パンツとスカートがあります。
パンツ(トラウザーズ)=ズボン。二股に分かれ、足を片方ずつ包む衣服。
この記事ではそんな各部のバランスの違いによっておこるパンツの異なるシルエットを8種類紹介します。
パターンの違い
洋服の型紙(パターン)視点でパンツを大別した場合、基本的にはスラックスとデニムパンツのパターンに分けられます。
デニムパンツが代表する形とは、パンツの脇がまっすぐなパターンです。股を大きく開いた形で動きやすいのが特徴です。
逆にスラックスは脇が曲線を描くように作られており、立ち姿が綺麗に映るように工夫されています。
全てのパンツに言えるのは、ウエスト:わたり:ひざ:すその数値バランスによって、パンツのシルエットは形成されているという事。
デニムのシルエットを多様化させたのはリーバイス
デニムパンツの始祖であるリーバイス社は、様々なシルエットのデニムパンツを生み出してきました。ブーツカットやベルボトムと言ったカルチャーと密接に関わった名作のデニムパンツを作ってきたのがリーバイスです。
パンツのシルエット8種類
どのシルエットがスタンダードなのか?に関してはその時代や流行りによって異なる為、
体にフィットしたシルエットから順に紹介しようと思います。
1.スキニー
出典:https://otokomaeken.com/mensfashion/9663
スキニーシルエットは言わずもがな2017年現在、最もポピュラーなパンツのシルエットです。
特徴:
- ボディーラインに吸い付くように細身のシルエットな為、元の体形をカバーする効果は薄い。
- タイトな作りの為、ストレッチ素材で動きやすくしたものが多い。
- 着用時にしわが寄りやすい為、デニムの色落ちを楽しみやすい。
2.スリムテーパード
出典:http://kurumani.com/?cat=64
スキニー程全体がピタッと細いわけではなく、膝から裾にかけてが顕著に細いシルエット。
特徴:
- 腰回りがゆったりとしておりボリュームが作れる。
- タック(プリーツ)などの視覚的アクセントを作れる。
- スラックスに相性の良いシルエット。
- 裾がもたつかず自転車のチェーンなどに絡みにくい。
3.ベルボトム
出典:http://nuts69.blog17.fc2.com/blog-entry-1302.html
もはや古着でしか手に入らないLevisのLot.No646を代表するシルエット。
特徴:
- 古着との相性が良い。
- スタイルが良く見える。
- 夏や海、サンダルとの相性が良い。
- そこはかとないフーテン感が出る。
4.テーパード
出典:https://shop-list.com/men/rockymonroe/5419/
明確な基準はないが、スリムテーパードよりも全体が緩いシルエット。
特徴:
- ゆったりとしたシルエットに見せつつ、だらしなく見えない。
- スリムテーパードに比べて股上も深くなりがち。
- 体を鍛えていた人が履けば、スリムテーパード。
5.ブーツカット
出典:http://www.arvadasurplus.com/levi-517-boot-cut-jean.html#.WN0n5YHyiM8
Levi’sの517やラングラーの13MWZに代表される、カウボーイブーツに合わせたシルエット。
特徴:
- レギュラー(501)よりも尻周りやわたり(もも)幅はスッキリしているが、裾はカウボーイブーツ(ウエスタンブーツ)が履けるように幅を持たせたシルエット。
- ベルボトム程フレアシルエットにはなっていない。
- 古着感が出せる。
- ブーツと相性の良いシルエット
- 履いている人が少ない。
- コーデュロイ生地でも人気となったシルエット。
6.レギュラー
出典:https://jp.pinterest.com/k2mzgc/201612/
レギュラーと言えばデニムなら501。
特徴:
- ストレートともいう。
- 中道的な着こなしが出来る。
- 尻が平坦な日本人体系が履くと少し野暮ったい。
- ノスタルジックな印象が出せる。
- 動きやすい。
7.ワイドテーパード
出典:http://www.imgsta.com/tag/nicholasdaley
わたり幅の太さに比べて裾幅を極端にすぼめたシルエット。
特徴:
- 動きやすい。
- 素材のドレープ(生地の落ち感)を表現できる。
- 上半身と組み合わせ次第でメリハリがつけられる。
- モードな印象やワークスタイルのような印象付けがしやすい。
8.ワイド
出典:http://uneven.chicappa.jp/blog/tag/general-store/page/9/
わたりから裾にかけて全体がワイド(太い)シルエット。
特徴:
- 裾を擦りやすい(丈詰めが重要)
- 裾がもたつくのでスポーティーな自転車と合わない。
- 動きやすい。
- モードな印象やワークスタイルのような印象付けがしやすい。
- 生地次第では涼しい。内側にタイツなどの防寒が出来、重ね着できる。
- ごわごわした生地で作っても着用できる。