色々な服を着てくると、好みやパッと見では分からない着心地、生地の良し悪し等が少しづつ理解出来るようになり、より上質を求めたくなるものです。しかし、やみくもに値段やブランドだけを見て高い洋服を買ってはいけません。
せっかく高いお金を出して上質な物を買うのですから、どうせなら長い期間利用価値があり、着ている間に価値が下がりにくく、あなたをかっこよく見せてくれる服を選んで欲しいのです。
この記事ではそんな高単価の洋服を選ぶ際に、予備知識となる考え方を提供します。
流行りを知る
《洋服=ファッション》には流行りがつきもの。流行りを知る事は場合によって流行りを避ける事が出来、あなた自身のスタンダードを見つける第一歩となります。私が言いたいのは『その時の流行りを知る。』という意味ではなく、『流行りという現象の本質を知る』という意味です。
流行りの本質が解かれば、せっかく買った高い服が、時代遅れとなって着れなくなってしまった。という事を避ける事が可能になります。
1.流行りは傾向
洋服の流行りとは、色、シルエット(形)、アイテムの型(MA-1、スカジャン等)、着こなし方、ブランド等、様々な場所に現れます。流行りは傾向と言い変える事が出来、多くの人が似たものを買い求める消費傾向=流行りです。流行りには大抵『発信源』があり、アパレルメーカーや、メディアが仕掛け人となっている場合も多いです。一定期間集中的に消費されたのち、廃りとなって輝きが鈍化するのが特徴で、廃れてくると、これまで良く見えていたものが『古臭く感じる』というデメリットがあります。
2.スタンダードとアブノーマル
洋服は大別すると、スタンダード(普通)なものとアブノーマル(普通じゃない)に分けられます。スタンダードなアイテムが流行ると、その後一旦は廃れますが、また以前同様スタンダードに戻ります。ただし、アブノーマルな流行りの場合は別で、極稀に新たなスタンダードとなって定番化する例外がありますが、残りの殆どが元々の評価に戻り、陳腐化していきます。予め買おうとしているカテゴリのスタンダードとは何かを事前に調べておくと良いでしょう。
計画的陳腐化-wikipedia
3.定番
メーカーの定番商品とは安定した需要がある商品の事ですが、それを支えているのは他ならぬ消費者です。新規ユーザーとリピーターがバランスよく買い支えてくれるからこそ、メーカーは定番品として作り続ける事が出来ます。
定番品として認知されやすい特徴としては、
- その分野のパイオニアである
- 必需品である
- 派手さが少ないデザイン
- 競合品よりも機能的に優れている
- 普遍性がある(大勢が愛用できる)
等が挙げられます。
4.流行りのまとめ
以上を整理すると、流行りとは
- デメリットとして廃りがある。
- スタンダード品とアブノーマル品で、廃れた後の評価が異なる。
- 定番品が流行る事もある。
ということです。流行りを楽しむのもファッションの一興ですが、せっかく手軽なファストファッションブランドが流行りを追ってくれていますので、基本お金をかけるべきは、長く利用価値のあるスタンダードな定番品です。流行品やアブノーマルなデザインは安価に済ませるのが全体として出費を抑えるコツです。
消耗品と耐久品
服や小物は大別すると、消耗品と耐久品に分かれます。限られた予算の中で高い服を買う場合は、まず耐久品に投資をしましょう。
消耗品の特徴
- 肌に近い所で身に着ける物
- よって洗濯頻度が高くなる物
- 着用頻度が高い物
- 繊細な素材の物
- 容易に修理が出来ない物
代表例
(下着、靴下、黒や白のTシャツ、インナー用のニット、ドレスシャツ、スラックス、ネクタイ)
耐久品の特徴
基本的に消耗品の逆。
- 肌から遠い所で使用する物
- 洗濯頻度の少ない物
- 着用頻度の少ない物
- 丈夫な素材の物
- 修理可能な物
代表例
(靴、ベルト、財布、カバン、時計、ジュエリー、デニムパンツ、ミリタリーシャツ、レザージャケット、ユーズドライクなTシャツ、アウター、フォーマルスーツ)
耐久品も消耗品もどちらもファッションに欠かす事の出来ない必需品ですが、どちらにお金をかけるべきかは一目瞭然だと思います。
高い服を買うときのチェックシート
- 使用頻度が高いか?(毎日使えば高くとも元が取れる)
- 定番品かどうか?(服に耐久力があっても、流行りが廃れた服は着れなくなります。)
- 流行りだとしても、スタンダードなデザインか?(廃れた後も使い続けられるか?)
- 飽きが来づらいデザインか?(地味なものほど長く使えます。派手なものほどすぐ飽きます。)
- 耐久品かどうか?(長く使えるほど、価格が高くとも納得できるはず)
まとめ
このようにしてチェック項目をまとめてみると、どれも普通で当たり前の事ですが、いざ買い物でかっこいい物を見てしまうとそんな事はすっかり忘れて舞い上がってしまうもの。お金持ちは気にする必要はないですが、限られた予算でファッションを楽しむなら、適材適所にしっかりとお金を配分させて経済的なファッションを意識しましょう。
それではまた。